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気づき(判断の揺れ)
業務DXを進め、申請と承認の運用を回し始めたとき、ある現象が気になった。
後追い承認が常態化しているという点である。
一般的には、
「承認が後追いになる=形骸化している」
と判断されがちだ。
しかし、モニタリングを進める中で、どうにも腑に落ちない違和感が残った。
本当にこれは「ダメな承認」なのか。
前提の確認
整理すると、利用の可否そのものは事前予約の段階で判断されている。
承認が遅れたからといって、利用を拒否することはない。
つまり、この承認は
- 可否を決めるための承認
ではない。
では、何のために存在しているのか。
承認を分解する
ここで、承認という行為を分解して考え直した。
承認には、少なくとも次の3種類がある。
- 判断の承認
実施してよいか/だめかを決めるための確認 - 形式の承認
手続き・様式・ルールに沿っているかの確認 - 責任の承認
説明責任・最終責任の所在を明確にするための確認
今回の承認は、①ではない。
②と③、特に責任の承認に重心がある。
判断の更新
ここで判断を更新した。
この承認は、
- 事前判断の代替ではない
- 利用可否を左右するものでもない
形式と責任を担保するための承認である。
したがって、
- 後追い承認であっても、直ちに矛盾は生じない
- ただし、承認する側には説明責任が伴う
という構造になる。
「形骸化している」のではなく、
役割が誤解されたまま運用されていただけだった。
モニタリングから得た知見
重要なのは、承認の有無やスピードではない。
- この承認は
- 判断を確認しているのか
- 形式を確認しているのか
- 責任を引き受けているのか
を、職員自身が理解しているかどうかである。
理解されていなければ、
- 押されない
- 後回しにされる
- 意味がないと思われる
という現象が起きる。
判断変更の要点
今回の判断変更は、次の一文に集約される。
承認とは「押すこと」ではなく、「何を確認している行為なのか」を明確にすることから始まる
後追い承認が問題なのではない。
承認の意味が言語化されていないことが問題だった。
再現性
この視点は、他の業務にもそのまま転用できる。
- なぜこの承認があるのか
- それは判断か、形式か、責任か
- 本当にその場所で必要か
これを問い直すだけで、
多くの「止まる業務」は動き出す。
判断変更ログとしての記録
今回の変更点は、フローの修正ではない。
承認という概念の再定義である。
この再定義ができたことで、
- モニタリングの視点が一段深くなった
- 次の改善で迷わなくなった
判断が更新されたため、本ログとして記録する。


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